市場を取り巻く人々

外国為替市場は世界でも類を見ないほどの巨大なマーケットです。しかし、その辺の個人投資家が投機目的で参加できるような市場ではありません。外国為替証拠金取引の場合、金融先物取引で差額だけを決済する差金決済商品で、影響力は小さいです。取引に現物の移動や受け渡しが伴うことはありません。ですが、外貨のレートはインターバンクと対顧客市場から成り立つ外国為替市場と連動しています。したがって、その実情は頭に入れて置かなければならないと思います。

外国為替市場にはどのような人たちが参加しているのでしょうか。インターバンク市場でみてみると、まずは中央銀行が挙げられます。中央銀行は通貨安定を図るために介入という形で参加します。続いては一般の銀行です。市場には世界各国の銀行が参加しており、ディーラーと呼ばれる参加者の多くは銀行にいます。最近は証券会社の参加も増えてきましたが、インターバンク取引の中心となっているのは銀行です。ほかに、ブローカーなどの存在もあります。

対顧客市場においては、大量の売買を行い、外債・外国株を中心とした外貨建て資産の取引も行う機関投資家や、投資家から資金を集めて利益を追求するヘッジファンドがいます。ヘッジファンドの運用資産は年々大きくなっており、市場において大きな影響力を持っています。さらに、事業法人や商社も市場に参加しています。これらは、輸出・輸入に関する実際のお金の受け渡しを行っています。

為替相場の予測

外国為替市場の相場を予想するのは並大抵のことではありません。株や債券であればさまざまな要素を考慮してある程度の予測が立てられると思います。かつて、業界でも有名なある人物が「為替の予測など当たるはずがない」と言ったこともあるそうです。

たとえば、株なら利益の上昇による株価上昇というように、株価の上昇要因が説明できることが多いです。株価が上昇すれば配当金の増加も考えられます。債権も場合は景気が低迷すればデフレが進み、期待インフレ率が下がります。そして金利先安感が台頭し、債券価格が上昇します。しかし、為替の場合はレートの変動に、はっきりとした要因を探すことが難しいのです。

たとえば、貿易・財政赤字を理由にドルが売り込まれたとしましょう。しかし、米政府高官が「ドルは強いほうがいい」と一言発するだけで相場が変動する可能性があります。つまり、為替の相場は人為的なもので簡単に変わってしまうことがあるということです。また、中央銀行が市場介入に介入して相場流れを決めてしまうこともあります。言い換えると、外国為替市場は金融当局や政府要人の判断といった政治的な要因の影響を受けやすいということです。誤解を恐れず言えはH胴元の判断u で相場は上へも下へも動く性質があるということです。

ただし、必ずしも政治的要因が外貨の相場を動かすとは限りません。過去には理屈が政治的要因を打ち破ったこともあるそうです。だからこそ、為替相場の予測は難しいのです。